【資生堂美容技術専門学校】基礎的な知識・技術を習得し、本質的な美に触れる。 その先にある美容の未来

資生堂美容技術専門学校

時代のトレンドに左右されない「普遍の美」
その本質を理解して初めて「新しい美」を生み出せる

すべての人の“美しく生きたい”という願いを叶えるため、1872年に創業した資生堂。その遺伝子と伝統を伝える資生堂美容技術専門学校は、開校以来一貫して、「高い美意識」と「人間的魅力」の形成に力を注いでいる。

美容のプロフェッショナルに求められるそうした素養は、どのようにして育まれるのか。日本を代表するヘア&メイクアップアーティストでもある大竹政義(マサ大竹)校長にお話を伺った。

美容は「人」だからこそできる AI時代にもなくならない仕事

—これからの美容業界で求められる人材像についてお聞かせください。

資生堂グループのモットーにも通じるところですが、元来、人は「美しくありたい」という願いを持っている生き物です。それは例えば、古代エジプトのクレオパトラがメイクをしていたことなどからもわかるでしょう。

人は何千年も前から美を求め、文化として受け継いできました。美容の仕事はどんな時代であっても求められるものだと思います。

資生堂美容技術専門学校

これからはAI時代に突入し、多くの仕事がAIに取って代わられるとも言われています。しかし私は、美容こそ「人」でなければできない仕事であると確信しています。

お客さまの要望やその日の気分を的確に察知するなど人と人とのコミュニケーションがベースとしてあり、お客さまの要望に応えるためには、ミリ単位まで気を使う職人的な技術や高い美意識が必要です。それゆえに、どのような時代においても非常にやりがいのある仕事だと思っています。

—それでは改めて、「高い美意識」、「人間的魅力」の形成を実践する貴校の学びの特徴を教えてください。

本校では、「美容師科」と「ビューティーコンサルタント科(以下BC科)」を設置しています。

美容師科は、ヘアにターゲットを絞った「ヘアスタイリストコース」と、美容に関する知識・技術をトータルに学ぶ「ビューティースペシャリストコース」を用意しています。最近はヘアだけでなくメイクアップや着付け、ネイルなどを1人で何役もこなせる人が求められることも多く、両コースでこのような+αのスキルを学べるようにしています。

一方のBC科は、ビューティーコンサルタント(美容部員)の育成に特化した国内でも珍しい学科です。資生堂のノウハウを活かして「ビューティーコンサルタント科修了検定」という本校オリジナルの資格検定も用意しており、学びへの意識を高めてもらっています。教材として資生堂の商品を授業で惜しみなく使える点も、本校の特典だと思います。

BCトレーニングルーム
校舎内実習室 BCトレーニングルーム

本校のカリキュラムのなかでも、卒業生を中心に国内外で活躍するトップアーティストを招いた特別講座は、学生に「本物の美」を知ってもらう最適な機会になっていると思います。気軽に質問できるのも魅力ですね。美には、時代のトレンドに左右されず、ずっと変わらず受け入れられる「普遍の美」というものがあります。

世界で認められたプロからその基礎的な価値観を享受し、理解することで初めて、自分なりのオリジナリティを出すことができます。本校では、多彩な美に触れ、磨き、新たな美を体現するまでを2年間で経験してもらっています。

「人間的魅力」の形成という点においては、挨拶を中心に「当たり前のことをきちんと行う」ということを徹底して指導しています。日頃からそうしたことを習慣づけることで、相手を思いやる「おもてなし」の心を自然と持てるようになると思っています。

独自のネットワークを活かした手厚い就職サポート

—資生堂グループとの連携など、就職のサポート体制についてお聞かせください。

就職希望者における就職率は、13年連続で100%を誇っています。やはり本校においては、資生堂グループへの就職ルートがあるなど、ネットワークを活かせるという点が最大の魅力であると言えるでしょう。

また、在学中はもちろん、卒業後についても継続してサポートするシステム「SNC(資生堂学園ネットワーク・コミュニケーションズ)」を整備し、例えば出産や育児で退職した際の再就職まで含めて、生涯にわたりキャリアを活かせるよう支援しています。

ただ近年では、そうしたものに頼らず学生が自発的に志望先を見つけてくることも増えてきていて、就職先の幅の広がりを感じていますね。

資生堂美容技術専門学校

—これから美容業界で働きたいと考える高校生にメッセージをお願いします。

私はよく「好きこそ物の上手なれ」と言うのですが、「美容が好きだ」という気持ちは必ず持っていてほしいですね。私は子どものころから絵を描くことが大好きで、「美やファッションへの憧れ」を強く持っていました。当時珍しかった男性美容師の存在を偶然知り、以来美容の仕事が天職となりました。美容への憧れを持っている人は、たとえ勉強や卒業後の現場でくじけることがあっても、信念を持って続けていけると思います。

それと同時に、「相手を思いやる」ということを日頃から意識してほしいですね。本校のモットーである“真・善・美”という精神には、真=物事の本質を見極め、善=正しく生き、美=人を優しく、美しく、豊かにする、という意味が込められています。

本校では、「オープンキャンパスで見た先輩の姿に憧れて入学した」という人の声をよく聞くのですが、私にとってこれ以上の嬉しいことはありません。ぜひ機会があれば本校を訪れてみて、資生堂美容技術専門学校の伝統を体現する学生たちと接してみてほしいと思います。

資生堂美容技術専門学校
大竹 政義(マサ大竹) 校長

1967年に資生堂美容学校(現・資生堂美容技術専門学校)に入学し、1969年に美容師資格を取得後、(株)資生堂に入社。その後、1976年には日本人のヘア&メイクアップアーティストとして初めてパリコレクションに参加するなど、世界で幅広く活躍。2009年に同校の校長に就任。