【東京すし和食調理専門学校】自分で考えて、新しいものを生み出せる和食人材を育成する。

2022年11月に開催された「全国魚市場&魚河岸まつり2022」の会場で、東京すし和食調理専門学校の学生たちが忙しそうにすしを握っていた。

この3日間の実習で、学生たちは約1000食を売り切る実績を残したという。

イベント参加を指揮した長谷川哲也先生は、「今、和食の世界で求められているのは、自分で考えて、新しいものを生み出せる人材」と語る。

時代が求める和食人材を育成する同校の独自の学びについて詳しく聞いた。

 

すし・和食に特化した
ユニークなカリキュラム

「今や和食の世界も10年修業したら一人前という時代ではありません。それよりも現場で求められているのは、自分で考えて、新しいものを生み出せる人材です」

長谷川 哲也 学科長

そう語るのは、東京すし和食調理専門学校長谷川哲也先生だ。同校は、すし・和食に特化したユニークなカリキュラムが特徴で、設置学科は、2年制の和食調理科と3年制の和食研究科の2つ。

前者はすし・和食業界で即戦力となる実践的な技術の修得に特化した学科で、後者はより高度なすし・和食の知識を修得し、独立開業に必要なスキルを身につける学科と位置づけられている。

授業の約7割は和食の調理実習で、大根の桂むきなど基礎から徹底的に指導する。「できるようになる」まで繰り返すのが同校のこだわりだ。

「いずれの学科も、すし・和食の調理を同じボリュームで学び、入学後に自分の将来を決めることができるカリキュラムになっています。調理だけでなく、和食の歴史や文化について詳しく学べる科目が充実している点も特徴です」

同校では、プロとして常連客を獲得するためのコミュニケーションスキル修得にも力を入れている。校内のカウンターで接客実習を行うほか、年4回実施する「料理店実習」では、学生が献立立案からメニューの試作、料理の提供、接客までを実際に体験しながら学ぶことができる。

和食の現場経験豊富な講師陣が集まっている点も本校の強みです。少人数制のクラスで、細やかな手仕事を丁寧に教えてもらえるのは、今の和食の世界では貴重だと思います。また、器、和菓子、そば、生け花など専門分野で活躍する特別講師を招く授業も多数用意しています」

 

「全国魚市場&魚河岸まつり2022」で
福島県産食材の料理を提供

東京すし和食調理専門学校では、産学連携のユニークな実習も行っている。2022年11月に東京・日比谷公園で開催された「全国魚市場&魚河岸まつり2022」の会場で行われた「発見!ふくしまお魚まつり」に同校の学生が参加。「常磐もの」と呼ばれる福島県の海の幸を使った料理を提供し、福島県産食材のおいしさを発信した。

「『常磐もの』はプロの料理人なら誰もが知る一級品です。質がいいのにいまだに風評被害にあっている『常磐もの』を応援したい、学生にも知ってもらいたいという気持ちでイベントに参加しました」

3日間のイベントでは、キッチンカーを使って、握りすしやアラ汁を提供した。参加したのは、1〜3年生の計25名。1年生は主に学校のキッチンで仕込みを手伝い、2〜3年生は会場で実際にお客様の目の前ですしを握る経験をした。

良質なネタをそろえ、廉価で提供したすしは好評を博し、3日間で約1000食を完売。このプロジェクトに参加した学生からは、「今後やるべきことの方向性が見えた」「今の自分に何が足りないかわかった」といった感想が寄せられ、大いに刺激になったようだ。

 

「発見! ふくしまお魚まつり」の会場

 

「現場でお客様が待つなか、必死にすしを握ることで、学生が目に見えて成長していくのが印象的でした。やはり現場を経験してこそ、自分で考えて、新しいものを生み出す力を鍛えられるのです。

コロナ禍の期間に増えたキッチンカーという業態ですしを売るというアイデアも斬新なもので、次世代のすしの販売スタイルになりうるケースを学ぶ機会になりました。こうした実践の場を今後も増やしていきたいと思います」


キッチンカーで真剣にすしを握る学生たち

1000食を完売した「常磐もの極み握り」

 

ミシュラン星付きの
和食店・すし店に就職できる可能性も

コロナ禍で大きな影響を受けた飲食業界だが、客足は戻りつつあるという。和食業界の求人の近況はどうなっているのだろうか。

「現在、東京すし和食調理専門学校には卒業生数の10倍近い求人が寄せられ、コロナ前より増えている状況です。飲食業界の人材不足は深刻で、和食店も例外ではありません。学生は就職先を選べる状況です。今後は海外の和食店に就職するような学生も増えていくと思います」

長谷川先生によれば、コロナ後ますます顕著になっているのが固定客を獲得している人気店の強さだという。こうした店で働く料理人に共通するのは、細やかな技術だけでなく、ファンを獲得する人間性も兼ね備えていること。

献立づくりや調理は、もしかしたら機械でもできるかもしれない。ただ、一流の和食店のメニューには四季のストーリーがあり、料理人の想いがある。それを伝える力がますます重要になる。和食の調理、接客、教養を幅広く学べる東京すし和食調理専門学校の強みは、まさにここで活かされるだろう。

最後に長谷川先生から、和食に興味がある高校生に向けたアドバイスをいただいた。

「料理人を目指すうえで大切なのは、やはり食べることが好きであることです。和食に限らず、洋食、中華などいろいろなものを楽しんで食べる経験をしてきてほしいですね。技術面で心配することはありません。

どんな不器用な学生も丁寧な指導で一人前に育て上げてみせます。今ならミシュラン星付きの和食店・すし店で働ける可能性も十分にあります。和食の繊細な技術や味付けを最初に修得しておけば、洋食や中華の世界でも応用がききます。興味ある人はぜひ東京すし和食調理専門学校から和食の世界に飛び込んでください」

東京すし和食調理専門学校
和食調理科 2年制
和食研究科 3年制

東京すし和食調理専門学校
〒154-0001
東京都世田谷区池尻2丁目30-14
TEL 0120-040-399

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