アプリやサブスクリプションの普及でニーズ拡大 ますます広がるマンガ・アニメ業界の可能性

『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』が日本映画史の興行収入を塗り替え、原作コミックスの累計発行部数が1億5,000万部を突破するなど、かつてない盛り上がりをみせるマンガ・アニメ分野

多くの人が憧れを持ちながらも、仕事としてのハードルがいまだ高いイメージがある同分野において、専門学校で学ぶ意義とは?

日本工学院専門学校大泉佑一先生に業界の現状や学校選びのポイントについて伺った。

業界のプロによるフィードバックが独学にはない魅力

コンテンツ需要が増加し活躍の場が広がる一方
求められる技術は高度化

―マンガ・アニメ業界の現状からお聞かせください。

コロナ禍での巣ごもり需要の拡大により、マンガやアニメ、ゲームといったコンテンツへのニーズ急速に高まっています。

マンガ業界については、スマートフォン向けマンガアプリが増えたことも読者数の増加を後押ししています。

マンガアプリは、印刷費がかかる紙媒体よりも新人のマンガを掲載しやすく、ダイレクトに読者の反応を知ることができます。また、SNSなど、自身のアカウントでの作品発表も増え、拡散されれば大手出版社の目に留まることもあり、活躍できるチャンスが広がっています。

アニメ業界は人材が流動的で、常に人手不足な傾向があります。くわえて、サブスクリプションが一般化したことで、製作される作品数が増加しており、業界に携わることのできる機会は増えています。

いずれの業界についても間口が広がっている一方で、その分求められる技術レベルは上がっていると思います。

 

―専門学校での学びのステップについて教えてください。

日本工学院マンガ・アニメーション科は、主にマンガ、アニメーション、キャラクターデザインの3つのコースに分かれており、いずれのコースにおいても2年制4年制を置いています。

どちらも業界で活躍できるプロを育成するという点では同じですが、2年制入ってすぐにコースを選択し、実習を中心に即戦力を育てていくカリキュラムです。

4年制初心者向けの内容で、1年次にはデッサンなどの基礎力を養い、座学形式で幅広い業界知識を身につけます。この時点ではコースの選択を行わず、すべてのコースの実習を受講し、自分の方向性を定めたうえで、2年次からコースに分かれて実践的な技術を学びます。

マンガコースでは、オリジナル作品をひたすら制作していきます。実際の編集者からフィードバックをもらえる「出張編集部」はもちろんのこと、顧問企業編集者による特別講義も行います。

アニメーションコースでは、①作画、②背景美術、③撮影と、アニメ作品を構成する多様な技術を各分野に分かれて学びます。

キャラクターデザインコースでは、自分の作品を集めたポートフォリオの制作を中心に、絵柄の幅を広げていき、業界に通ずる対応力を身につけます。

日本工学院では各業界で活躍するプロ非常勤講師として指導しており、高度な技術を直接見て学ぶことができます。プロの目線から自分の作品を添削してもらい、業界のトレンドである技術を身につけることができるのが、独学では得られないメリットです。

 

―専門学校を選ぶ際のポイントをお聞かせください。

なにより大事なのは、実際に授業をしている教員や講師です。「入学すれば誰もが絶対にプロになれる」といった甘い言葉しか言わない学校よりも、業界の厳しさも含めて実情をしっかりと伝えてくれる教員のいる学校を選んでください。

また、マンガ・アニメ分野以外の学科も備えた総合専門学校であるかどうかもひとつのポイントです。

多様な学科のある学校では、学科の枠を越えたコラボレーションが可能です。例えば、日本工学院では、アニメーションコースの学生がつくった作品に、声優・演劇科の学生がアフレコすることで、作品を「完成」までもっていくことができます。

この業界で仕事をしていくためには、自分の担当部門を知るだけでなく、他部門を知り連携が必要になります。総合専門学校では、校内でそのお仕事の擬似体験ができます。

さらに、卒業生の就職先や活躍を細かく開示している学校であるということも重要です。卒業生の進路は、そのまま学校と業界とのつながりを示しています。

 

熱意を持って作品を語る
いい意味での「オタク」になってほしい

―卒業後の進路についてお聞かせください。

マンガコースを卒業後、出版社の担当が付いた学生は、二人三脚で作品をつくっていき、デビューを目指します。一般企業に就職する人もいて、専門学校で学んだ知識を活かし、マンガ関係の職に就く人もいます。

アニメーションコースは8割以上がアニメ業界に就職します。日本工学院は、文科省からアニメ業界の中核的人材育成の幹事校に選ばれるほど業界とのつながりが強く、学校への求人も多くあります。

キャラクターデザインコースはゲーム業界への就職がメインです。ゲームアプリが増えていることもあり、アイテムのデザインなど求められる仕事の幅は広がっています。

 

―最後にマンガ・アニメ業界を目指す高校生にメッセージをお願いします。

大切なのは、自分の価値観を知って表現できるようにしておくことです。それが必ず自分の作品をつくる際に役立ってきます。作品にのめり込み、熱く語ることのできる、いい意味での「オタク」になってほしいですね。

 

マンガ・アニメ分野のポイント

1 業界をよく知る教員が揃っているか

模擬授業などを受講し、業界の実情を誠実に教えてくれる教員がいる学校を選択する。

2 卒業生の活躍が業界とのつながりを示す

多岐にわたる進路や業界を知ることで、自分の将来像をはっきりと描けるようになる。

3 マンガ・アニメ分野以外の学科も備えているか

他学科とのコラボレーションが相乗効果をもたらし、実際のお仕事の疑似体験ができる。

 

この質問に答えてくれた人

日本工学院専門学校
クリエイターズカレッジ
マンガ・アニメーション科
科長 大泉佑一 先生
2020年4月より前職のマンガ編集者の経験を活かし、本科マンガコースの教員に。2022年度より現職。
自身もマンガ専門校に入学しマンガ家を目指していたため、学生の気持ちに寄り添う教育を目指す!
取材後記
「狭き門」という印象があったマンガ業界について。
近年、スマホコミックなどWEBでの発表の場が大きく増えている話に今後の可能性を感じた。
学校紹介
日本工学院専門学校

東京都大田区西蒲田5-23-22
TEL 0120-123-351

日本工学院八王子専門学校

東京都八王子市片倉町1404-1
TEL 0120-444-700

https://www.neec.ac.jp

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